21Dec
肝心のオリーブオイルですが、残念ながら私が搾油所を訪れたのは10月中旬でしたので、新油のテイスティングはできませんでした。
一般的にオリーブオイルの搾油は南イタリアから順番に北に向けて始まるのですが、今年は例年に比べてどこも少し早めに搾油をしているようです。 これは温暖化の影響で、秋になっても気温が下がらないと害虫が発生しオリーブを傷つけるので、早めに収穫したということです。
オリーブの実は緑色からだんだん紫、黒と変化していきます。が、色の変化にしたがって青々しいピリッと辛い味から、ふくよかなマッタリした味わいに変わるにつれ、実に含まれるオリーブオイルの量も増すので、どの時点で収穫するかはそれぞれの農家さんの長年の経験と腕のみせどころなのです。
しかし今年はイタリア全土概ねそういった美味しさとピリ辛感のバランスを追求する収穫よりも、害虫からオリーブを守ることを考えながらの収穫になったようです。
毎年のオリーブオイルの味の違いを、ワインのヴィンテージのように味わい語り合うのも、単一品種オリーブのみを使った高品質なオリーブオイルの楽しみ方かと思います。
今年のモンテクローチェ農園の「カザリーヴァ」、「ガルダDOP」は例年通り3月頃に入荷する予定です。 今から待ち遠しいですね。
2016年秋のイタリア買い付けの旅 (終)