4Sep
今回はコレステロールの話題です。
健康診断などで「悪玉コレステロールの値が高いですね」と言われたと耳にすることあり、なんとなく【コレステロール=気をつけなければいけないもの】として、認識されているのではないでしょうか?
コレステロールは、「脂質」の一種で、私たちの体内には、コレステロールのほか、中性脂肪、リン脂質、脂肪酸などがあり、それぞれ血液に乗って、必要な部位に届けられます。
なかでもコレステロールは、全身の細胞膜やステロイドホルモン(男性ホルモンや女性ホルモン、副腎皮質ホルモンなど)、胆汁酸(脂質の消化・吸収を助ける物質)などの材料として、重要な役割を果たしています。
そして、一般的にはLDLコレステロール=悪玉コレステロール値が高いと、一般的に動脈硬化のリスクが高まるとされています。
しかし、「LDL=悪玉」悪い?という解釈は、本当なのでしょうか?
日本脂質栄養学会 コレステロール ガイドラインでは
コレステロールに善、悪をつけるのは良くない。
また、悪玉コレステロールが高い方が長生きするなど、今までの常識では考えられないような説が専門家の間では当たり前となりつつあります。
悪玉コレステロールには、善玉コレステロールと同様に大切な役割があり、悪玉コレステロールを数値が高いからと下げてしまうと、免疫も下がりさまざまな疾患になるリスクが高まったり、ホルモンの原料が減るので、健康リスクを高めてしまうという研究もあります。
また、最新の研究では、LDL=悪玉コレステロールには、いくつか種類があり、動脈硬化のリスクを高めるとされるのは超悪玉コレステロールのみと言われています。LDLの値が高かったとしても、超悪玉コレステロールが少なければ問題ないと言われています。
しかし健康診断などで測定できるLDLとはこれらを分けることなく、まとめて考えています。
つまり、正確な指標にはなっていないということです。
「LDLが低ければ良い、高ければ悪い」という単純な話ではないのです。
それでは、なぜ悪玉コレステロールが悪者になっているのか?
それは、この悪玉コレステロールが酸化しやすいからです。
血液中の悪玉コレステロールが活性酸素によって酸化すると超悪玉コレステロールに変化します。
この超悪玉コレステロールが血管壁内に蓄積していくと血管を狭めてしまい、 最終的には血圧を上昇させてしまう原因になります。
つまり、悪玉コレステロール自体が健康に悪影響与えるのではなく酸化した悪玉コレステロールが健康に悪い影響与えると言う事 です。
次回はどうやって超悪玉コレステロールを改善するかについて説明します。